だんだんと朝夕が寒くなってまいりました。
衣替えの季節ですね。
街を彩る景色も徐々に変わっていっております。
弟子の藤元です。

山間部からこちらに紅葉の便りが
届くのが楽しみです。
「もみじ」といえば、
「紅葉」という漢字をあてて
赤い印象がありますが、
万葉集での「もみじ」は
「黄葉」をあてて書かれているものが
ほとんどだそうです。
その理由は定かではないそうなのですが、
季節の移り変わりを楽しむ日本人の心
なのかも知れないと思う今日この頃です。
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10月12日(土)
本日の教室は人が多く
賑やかに始まりました。
まずは勉強会の様子です。
煎茶と竹工芸のお話でした。
煎茶という文化が栄えたことから
煎茶道具を求めて
竹工芸が発展していきます。
煎茶道具を実際にみせていただきながら
竹という素材の特徴や
煎茶道具の文化的な側面に
触れることができました。
続きまして、教室の様子です。
本日から新たに
2名の方が教室をスタートされました。
教室では竹という素材を
材料に加工するところから始まります。
竹工芸と聞くと
思いつく工程としては
「編む」という
工程の印象が強いですが、
実際の工程としては、
「竹をこなす(加工する)」
時間が多くなります。
工房での教室では、
「竹をこなす」
ところから始まっていきます。
たくさんの課題がありますので
これから楽しみですね。
先日火曲げについて、
治具を用いた方法をお伝えしましたが、
工房では基本的に
ろうそくを用いて火曲げを行います。
今回
ろうそくの火曲げに初めて挑戦されている方が
いらっしゃいました。
バランスよく材料を焦がさないように
気をつけながら火曲げしていきます。
火の当て方が極端になると
ぼこぼこした形になってしまいますが、
1回目から
キレイな正円に仕上がっておられました。
こちらでは、
菊底編みに挑戦されていました。
その名の通り、
編み目が菊に見える底編みであることから
菊底編みと呼ばれています。
編み生地を板に固定し
板ごとくるくる回しながら
ひごを編んでいく編み方で一般的に編まれ、
他の編みとは少し違った
編みの面白さがあります。
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そして、本日は課題を完成された方が
5名いらっしゃいます。
初級第6課題 麻の葉編み手付き盛り藍
今回は2名の方が完成されました!
同じ麻の葉の手付き盛り藍ですが、
趣きは全然違っていて、
それぞれの美しさがあります。
こちらは持ち手の藤蔓が
伸びやかに編まれていて
素敵です。
完成おめでとうございます!
こちらを作られた方は、
作品をお土産にやっと持って帰れると
おっしゃられていました。
課題が進むにつれ、難易度はもちろん
時間と手間もかかってきます。
天塩にかけた作品は
より愛着のあるものになりますよね。
完成おめでとうございます!
中級第3課題 菊底編み提藍
長い竹をこなして制作するこちらの藍は
シンプルでまっすぐに立ち上がる形ですが、
シンプルなものほど
形がしっかり見えてしまう難しさがありますが
キレイにまっすぐ立ち上がり
手の形も藍に沿って火曲げされて
均等にキレイに仕上がっています。
完成おめでとうございます。
中級第5課題 網代筥
こちらの筥は蓋と本体の上下2つの筥からなり
大きさをきっちりサイズに合わせて作らねばなりません。
また、籐のかがりも飾り的になってきており
難易度が上がってきておりますが
美しく仕上がっております。
完成おめでとうございます!
上級第一課題 四つ目編み花藍 雅
こちらの花藍は見本よりあえて少し明るめな
赤にされているのが印象的な花藍です。
籐の黒色と籠の赤の色味がよくマッチしていて
素敵です。
完成おめでとうございます!
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また、本日は体験の方が3名来られまして
作品を完成されましたのでご紹介いたします。
まずはこちらの作品です。
丸いイメージを基に制作されたそうで、
左右のバランスが少し変えられていて
絶妙なバランスで仕上がっております。
やわらかな竹のしなりが生かされた作品になっていますね。
完成おめでとうございます!
続きましてこちらの作品です。
中央に生ける花を想像して
花を盛り上げるようなイメージで制作されました。
普段は音楽をされているそうで
こだわり強く制作されていました。
ランダムながらも力強い作品になっております!
完成おめでとうございます!
こちらが最後にご紹介する作品です。
タイトルは小さな世界です。
伝統や環境は、いろんな人たちの
つながりや助け合いでできているということを
藍に込めて作られました。
藍のなかに一つの世界が生まれているような
素敵な藍が完成されていますね。
完成おめでとうございます。
本日はたくさんの方が作品を完成されました。
時間や手間がかかるほど
完成の時の喜びはひとしおですね。
課題の中には難しいところも多々ありますが
みなさん完成までしっかり向き合って
取り組まれていて
竹工芸と密接にかかわっている姿が
教室で感じ取られます。
教室を通して
少しでも楽しくかかわっていただけるよう
工房全体で精進してまいりますね。
これからもよろしくお願いいたします。
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【展覧会情報】
⚫️伝統と挑戦 -初代竹雲斎から四代竹雲斎の世界-⚫️
会場:アートスペース福寿園
日時:10月25日(金)~12月22日(日)11 :00~17:30
※月曜~水曜は休廊日
◆レセプションパーティー◆
2024年11月22日(金)18:00-20:00
※ご参加いただける方は11月15日(金)までに、
以下のメールアドレスまでイベント名 (開催日) 、 お名前、 参加人数のご返言をお願いいたします。
参加申込みアドレス: artspace@fukuiuen.com
◆ギャラリー トーク◆
2024年12月8日(日)14:00~16:00
※ご参加いただける方は12月2日(月)までに、 以下のメールアドレスまで
イベント名(開催日)、お名前、参加人数のご返信をお願いいたします。
参加申込みアドレス: artspace@fukuiuen.com
(人数に制限があるため定員に達しました場合、 お断りする場合がございます。 ご了承ください)
⚫️日本の美術工芸を世界へ 特別展「工芸的美しさの行方 ーうつわ・包み・装飾」⚫️
会場:建仁寺 書院
日時:11月3日(日)~11月5日(火)
⚫️千住博 四代田辺竹雲斎 Beyond Nature⚫️
会場:TERRADA ART COMPLEX Ⅱ
YUKIKO MIZUTANI
日時:11月6日(水)〜12月21日(土)
12時〜18時
※日曜、月曜、祝日は休廊日
◎ギャラリートーク◎
11月10日(日)14時〜15時
ゲスト:秋元雄史 先生(美術評論家)
登壇者:千住博 先生、四代田辺竹雲斎
※ 参加希望の方は、QRコードよりお申込みをお進めください。
(Googleフォームが開きます)
※ 抽選後、当選者の方のみこ連絡いたします
※ お申込み締切日は、11月7日(木)となりますのでご注意ください
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