皆さまこんにちは!
弟子の市川です。
空の色、風の音にも少しずつ秋を感じる今日この頃。
本日の教室はあいにくの秋雨でしたが
秋に降る長雨の事をすすき梅雨とも言うんだそう。
すすきといえば工房の中庭に
『矢筈薄 (やはずすすき)』
というすすきを植えているのですが

秋の七草のひとつに数えられるすすきで
葉に白い段斑が入る様子が
矢筈や羽根の模様のように見えることから
命名されているんだそうです。
竹工芸の編み方にも
『矢筈縁(やはずぶち』
という編み方があります。
教室の課題でもある
『鉄鉢』の縁はこの技法を使っていて
編みヒゴをそのまま使って縁にしていきます。
その他にも『矢筈差し(やはずさし)』
という編み方があり
ござ目編みの上に別に用意したヒゴを
被せるように順次互い違いに差し込んでいって
矢筈模様を出すのです!
編み方も100種類以上の
様々な模様の編み方があるので
面白いですね!
今年の矢筈薄(やはずすすき)は
猛暑の為に白い段斑が少ないようで
来年の新芽が出る頃には
また沢山の矢筈模様が出るのだそう。
植物も今年の暑さには耐えきれなかったようですね。。。
そんな暑さも
ようやく朝夕は涼しくなってまいりましたので
十五夜の夜にすすきとお月見団子を飾り
心地よい夜風に吹かれて
月を見上げてみてはいかがでしょうか☆
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【9月8日 (土) 教室の様子】
教室体験
今回は東京から
多摩美術大学の学生さんが
体験にお越しくださいました!
この方は現在プロダクトデザインを勉強されていて
積み重なるパーツから1つの作品を作る事がお好きで
今までには小さな木のパーツを積み重ねた椅子などを作られたそう
今回、学校の課題で作品を制作する為に
竹という素材に興味をもたれて
竹工芸も細かな材料を編んだり組んだりと
組み合わせて1つの作品を作っていくので
何か通ずる部分があると感じられ
竹雲斎先生の伝統的な作品や
インスタレーションなどの現代的な作品が
どのように作られているのかを
知りたいということで
今回、工房に見学に来られるました!
竹雲斎先生に竹工芸の事や先生の作品の事
竹の素材や扱い方などとても熱心に
質問されていらっしゃいました!

完成しました作品は
不動明王が鎮座しているところを
イメージされて制作されたそう。
イメージされた通りの
どっしりと構えている力強い中にも
不動明王の真の優しい雰囲気が伝わってくる
とても素敵な作品となりました!!
10月に課題の制作発表との事でしたので、
プロダクトデザインと竹で
どのような作品が出来上がるのか
とても楽しみです!!
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3週連続の教室となりましたが
皆さま着々と課題を進められています!!!


こちらの方は初級課題の『亀甲編み小物入れ』
の立ち上げをされていて

1段目の立ち上げは
ヒゴの場所が不安定で
とても編みにくいのですが
両手を上手く使いながら
慎重に慎重に編まれていき
無事に出来上がりとなりました!

小さな手のひらサイズの籃になるので
可愛いらしい仕上がりに
完成おめでとうございます!!
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こちらの方は前回の
波網代バックの続きで持ち手の制作中です。

バックと持ち手を引っ掛けて接続するために
小さな丸い形にロウソクで火曲げしていきます。
初めは弟子が見本として1つ曲げて
その後4つ同じ形にするのですが
これが意外と難しく。。。
慎重に何度も曲げておられました

バックに取り付けていきます!
いよいよ完成まであと少しとなってきました!!
出来上がりがとても楽しみです♪
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こちらのお写真は
生徒さんがご自身で作られた
1番のお気に入りの作品『巣籃』に
季節のお花を生けられているという
お話をお聞きしまして
生けた様子のお写真を送って頂きました!!
これまでに菖蒲や紫陽花、蘭、洋花を
生けられたそうで
花籠というと
和なお花を生けるイメージがありますが
実は荒編みの花籠は洋花も合うのです!
白に淡い黄緑色の小さなお花と
動きのあるアイビーの葉が
黒竹の落ちついた色合いと
洋花がとても良く合っていますね♪
竹工芸を楽しんでいらっしゃる事が
とても良く伝わる素敵な生け花作品だと感じました!
秋冬のお花でもどんなふうに生けられるのか
楽しみにしております♪
お写真ありがとうございました!
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ティータイムでは
今回も沢山のお菓子や果物を
お持ちより頂きありがとうございます!
賑やかな楽しい時間となりました!
皆さまいつも本当にありがとうございます!
そしてこの日のティータイムでは
中級課題を修了されたお二人の方の
授与式がありました!!
おめでとうございます♪♪

お二人ともいつも熱心に学ばれており
教室の課題と平行して
ご自身でデザインを考えられた作品を
制作されていらっしゃいます。
いつもご自宅で材料作りをされて、
教室にお持ちいただいているのですが
とても丁寧で綺麗な仕上がりの材料を作られており
作品の完成度も高く
竹工芸への熱意と愛情は本当に素晴らしいです!
これからも素敵な作品が出来るように、
お手伝いさせていただければなと思っております!!
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【教室予定】
10月 6日(土) 10月27日(土)
11月 3日(土) 11月17日(土)
10月の教室は変則的になっておりますので、
お間違えのないようお気をつけくださいませ。
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【展覧会情報】
お近くに起こしの際
ご覧頂けたら幸いです。
●「融合する工芸」~見つけた伝統のアシタ~ ●
・会期:9月 14 日(金)~24 日(月)
・会場:銀座 和光ホール 本館6階
・アクセス:〒104-8105 東京都中央区銀座4丁目5-11 東京メトロ銀座駅 A9・A10 出口より
徒歩すぐ、B1 出口直結
・時間:10:00~19:00 最終日は17時まで

(撮影 渞忠之/ デザイン 北田進吾)
https://www.wako.co.jp/exhibitions/588
●「空(くう)を割く 日本の竹工芸」●
・会期:11月27日(火)~2019年4月7日(日)
・会場:ケ・ブランリ美術館
37, quai Branly - portail Debilly 75007 Paris
・アクセス: 地下鉄 アルマ・マンソー(Alma-Marceau)駅
ポン・ドゥ・アルマ(Pt. de l'Alma)駅、ビラケム(Bir Hakeim)駅下車
http://www.quaibranly.fr/en/ (フランス語、英語のみ)
●「ART SEOSON 2018」●
・会期:2018年3月31日~11月4日
・会場:The Domaine de Chaumont sur Loire.
フランス ロワール地方古城
フランスのロワール地方にあるショーモン城という古城にて
ART SEOSON 2018という展覧会が開かれております。
今年で10周年になる2018年は、世界から15名のアーティストが招待され、
ショーモン城内・庭園などにインスタレーション作品を滞在制作。
四代田辺竹雲斎はショーモン城に隣接する近代農場の一室
に竹のインスタレーション「CONNECTION-根源-」を制作しました。
http://www.domaine-chaumont.fr/ja/homu(日本語あり)
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教室に興味のある方、申し込みご希望の方はこちらのページをご覧ください。
http://shouchiku-school.seesaa.net/article/210416974.html?1371962968